明日が終わる、その時まで【完】
二人と別れて、家に帰った私は、さっそく撮った映像をパソコンでチェックした。
さっき撮った動画は柴田と福沢くんにも送ってある。
二人にも動画を見て、捜査の進展に役立ちそうなものはないかを探してもらうためだ。
「あれ、晶? 帰ってたんだ」
私がノートパソコンにかじりついていると、パパが仕事部屋から出てきた。
「うん。ただいま」
「おかえり。って、熱心に何見てんの?」
パパがパソコンの画面をのぞき込む。
「なんか手がかりないかなーって」
「手がかり? なになに、警察みたいなこと言って」
「だいたいあってる」
「えっ、なに? 晶警察になるの?」
「もうなってる」
「ハハハ、僕の娘はすごいなあ」
パパの親ばかにも今はつっこみを入れる余裕がない。
ポンも私の足元にしがみついて抱っこをせがんでくるけど、今日は知らんぷりしている。
今は、どんな小さなものも見逃さないように集中して、繰り返し動画を見続けた。