明日が終わる、その時まで【完】


椅子から立ち上がって驚いている間に、柴田のメッセージも入ってきた。


⦅親父と話すの無理⦆


「は?」


⦅なんで無理なの?⦆


私は即座にメッセージを送る。


⦅母さんが死んでからまともに喋ったことがない⦆


「はあっ!?」


喋ったことないって、どういうこと?

だって、その後お父さんは佳代子さんと再婚しているし、祥吾くんも生まれている。


つまりなに? お父さんは息子とまともに喋らずに、それらを全部やっちゃったってこと?


なにそれ……。


「……なにそれ」



私は、それ以上の言葉が出てこなかった……――



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