明日が終わる、その時まで【完】


日曜日だというのに公園の中には誰もいなかった。

柴田は公園の中に入ると、奥のベンチに座った。

俯いていて、顔は見えない。

じっと黙り込んでいたかと思えば、ぎりぎり聞こえるほどの小さな声で、



「……やっぱり俺のせいだったんだな」



自分の存在を責めた。


私は柴田の前までずんずんと歩いて、思わず腰に手を当てていた。



「あのさ、なんでそうなるの?」



だって、私のとは全く違う受け取り方をしていたから。


「先生も言ってただろ。結婚して、子どもを生んでからは一人の時よりも疲れているように見えたって……」


うん、先生はそう言っていたね。

でもこうも言っていたよね?


「一人の時よりもずっと強くなったように見えた。後ろ姿が逞しくなったと思ってたって、先生は言ってたよね?」

「だから、先生の勘違いだったんだろ」

「なんでそっちを勘違いにするの?」

「どういう意味だよ」


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