エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい


宗一郎が屋敷を出て行くのを見送ってから、煌斗が三谷に声をかけた。

「親父に認められてお祝いしたい気分だから、三谷も一緒にどうだい?」

煌斗がワインボトルを三谷に見せた。

「よろしいんでしょうか?」

三谷は遠慮がちに優杏に尋ねた。優杏に異論がある訳がない。

「ぜひどうぞ、三谷さん」

「それじゃあ、遠慮なく……」

三人はリビングルームでゆっくりとワインを楽しんだ。
三谷は煌斗の幼い頃のエピソードを話したり、苦手な食べ物を暴露したりしてご機嫌だ。

「あの煌斗さんにお嫁さんが……」

何度となく三谷からその言葉を聞かされるので煌斗は辟易していたが、
その夜はあれこれとお喋りをして楽しいひと時を過ごした。

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