エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
やがて兄たちは同じ高校に進学し、サッカー部に入った。
すると部員たちが大勢で遊びに来るようになったので、父は裏庭に芝生を敷き詰めてサッカーのゴールまで置いてしまった。
我が家はまるで合宿所のようだった。
高校時代の煌斗さんは小柄で、速攻が得意なフォワードだった。
サッカー部でも身体が大きい人は怖かったけど、彼には話しかけやすかった。
小学生になった頃は、彼にワガママばかり言っていた気がする。
『片岡さん、宿題教えて』
『片岡さん、お庭でかくれんぼしようよ』
母が丹精こめた庭は迷路のようで、ここでのかくれんぼは兄たちにも好評だった。