エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
三谷が帰った後、ようやくふたりだけの時間だ。
この家に来た初日は煌斗の部屋で一緒に眠ったが、
翌日からは三谷の目もあって、優杏は客室をひと部屋借りて使っている。
もちろん、ふたりはまだ結ばれてはいない。
「結婚式まで待てないな……」
「もう、煌斗さんたら」
煌斗はワインをかなり飲んでいたが、ほとんど酔ってはいない。
逆に優杏は少しのワインで酔ってしまい、頬はほんのりとバラ色に染まっている。
「優杏、きちんと伝えていなかったから改めて言わせてくれ」
「え?」
急に真面目な顔になった煌斗に優杏は何事かと身構えた。
「俺と結婚して欲しい」
彼からいきなり告げられた言葉は、プロポーズだった。
何となく結婚する流れになっていたが、彼からキチンと告げられたのは初めてだ。
「煌斗さん……」
優杏は目をしばたかせている。
「幸せにするよ」