エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
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郁杜の助力もあって、ジェニファーの父が経営するマッケンジー不動産コーポレーションと、日本の中堅不動産会社が提携することになった。
ジェニファーは初めて父親に褒められたらしく、すこぶるご機嫌だ。
『あなたのおかげね、アキト』
煌斗は、ジェニファーからいつものようにホテルに呼び出されていた。
部屋でシャンパンを開けて、祝杯をあげようというのだ。
ジェニファーが高価なシャンパンをグラスに注いだ。
『To our success!』
『これで、君との仕事は無事に終わった』
一分でも早く家に帰りたい煌斗は焦っていた。
ダラダラとジェニファーと酒など飲みたくはない。
『いいじゃない、今日くらいゆっくりして行ってよ』
今日もジェニファーはこれ見よがしにセクシーなドレスを着ている。
『だから、俺には婚約者がいるんだよ』
『ああ、あのちっちゃなレディね』
クスクスとジェニファーが笑いだした。