エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
煌斗は成田を目指した。一時間半も飛ばせば着くだろう。
ただ、優杏に会いたかった。
彼女がどんな気持ちでアフリカに行こうとしているのかを考えると胸が痛む。
仕事が忙しかったとか、彼女を無理に抱いてしまったとか、
これまで気にしていたすべてのことが些細なことに思えた。
(会いたい……)
自分の手の届くところにいてくれるはずだった人が、遠くへ行こうとしている。
単にアフリカへ行くだけでは無いはずだ。
誤解したまま、自分との関係を断ち切ろうとしているのかもしれない。