エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
スマホで位置を確認しながら歩いたら、白とグレーの外観のお洒落なビルに着いた。
『青木デザイン事務所』と書かれた透明なパネルがビルの入り口に掛かっている。
エレベーターで五階にあがると、メタリックなドアが目の前にある。
「失礼します」
声をかけて中に入ると、そこはワンフロアオフィスだった。
五人くらいのスタッフがパソコンに向かっているし、
奥の方には三人くらいが立って話し合っている様子が見えた。
「こんにちは」
もう少し大きな声をかけると、立っていたうちのひとりが振り向いた。
「優ちゃん!」
「紗子先輩、お久しぶりです」