エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
「それに、あなたには奥様がいらっしゃるでしょう?」
「いや、それは……」
優杏は煌斗が離婚したことを知らないようだが、あえて彼は否定しなかった。
彼女はあのキスをなかったことにしようとしている。
それなら、相手が独身か既婚者かなんて関係ないだろう。
「わかった。お互いになかったことにしよう」
煌斗はそう言うのがやっとだった。
プライドが邪魔をして、素直になれなかったのだ。