エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい


兄の親友としてではなく、新しい関係を彼女と築いていきたかったのだが、
それを告げる前に拒否されたと思うとやりきれなかった。

今は(・・)、これまで通りの関係でいよう」
「はい」

少し含みのある言い方をしたのだが、優杏は気がついていないのか
ホッとしたような顔を見せた。

煌斗は残念だった。

優杏はとても魅力的な女性になっている。
だが、それと同時に大切な親友の妹なのだ。

(やはり、無理かな……)

悠慎がどれほど妹を大切に思っていたか誰よりも煌斗は知っていた。

(親友の妹には手を出さない)

これは、10年前に悠慎に誓ったことだった。


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