エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい


まだ高校生だった優杏から告白された日、煌斗は舞い上がっていた。

幼い子どもだと思っていた優杏は、高校に入ってからずいぶん大人びてきた。
その日のサンドレスもよく似合っていて、皆の目を引いていた。

化粧もロクにしていないし、髪の毛も長く伸ばしたままだ。
それでも、パーティーに集まった誰よりも愛らしかった。

『何か飲む?』

誰かが声をかけたからオレンジジュースを進めたが、
優杏はうっかりアルコール入りのジンジャーエールを飲んでしまった。

薄闇の中で、ほんのりと頬を染めた優杏を誰にも見せたくなくて
欅の木の下に酔いを醒ますために連れ出した。
冷たい水を飲ませていたら、彼女から告白されたのだ。


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