エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
 

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優杏の胸は初恋の人を前にして、ドキドキと音をたてていた。
家に帰ったらいきなり煌斗の姿が目に入ったのだから。

幼いころに夢見ていたことが、自分に起こったのかと錯覚しそうになった。

『いつか大好きな人が迎えにきてくれる』

そんなことが現実にあるわけがないと、大人になってからはわかっていたはずだ。

けれど、煌斗がいるだけで優杏の心は高まっていく。
あのキスの感触が唇に蘇ってきて、顔を見ただけで頬が熱くなる。



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