エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
テーブルにはトーストと目玉焼き、野菜ジュースとコーヒーが置かれていた。
「恥ずかしいな、料理ともいえないか」
「いいえ、嬉しいです。ありがとうございます」
ゆっくりジュースを飲むと、昨夜から緊張の連続だった優杏は生き返る思いがした。
「後でおじさんとおばさんに連絡するといい。心配されてたらいけないからね」
優杏が一番気にかけていたことを、煌斗が提案してくれた。
「はい。連絡した後、一度家に帰りたいのですが」
今日は良く晴れている。庭の一部は崩れたとはいえ、もう大丈夫な気がした。
「いや、大雨の後こそ油断できないんだ。今日にでも現地調査を始めるよ」
「そうなんですか……」