【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
「ご褒美」




「はい?」





今なんて?ご褒美?






なんでご褒美なのか理解できない雅の頭の上には?が沢山浮かぶ。





「試合に勝ったご褒美貰いに来た」





「そんな約束してません」






水谷くんに勝っただけで私的には嬉しいんだけど。稲葉くんとはご褒美の約束なんてしてないし。





「約束してないけど欲しい」







子供じゃないんだからそんな子供がお菓子ねだるような可愛らしい目で見つめないで!!





ご褒美っていったって、何をあげればいいのさ!?





「じゃあ購買で何か奢ってあげる。それでいい?」





それくらいなら私にだって出来ることだし。





「食い物はいい。俺は……」





「きゃ!」




「大声出すな」





仕方ないでしょ!?急に後ろから抱きつかれたら声も出したくなるよ。
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