【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
「考えたことないな」




「まぁ、そうだろうな。小鳥遊のことを『顔が可愛いだけで性格はすっげ〜ブスなんだぜ』なんて言うやつなんだからその回答は目に見えてただろう?」




突然背後から男性の声が聞こえてきた。明らかにこの声の主は中学のクラスメイトの声じゃない。





いつも近くにいて、一生懸命で、誰よりも自分や周りの人間のことを考えている。





「稲葉くん…!」





雅を見つけるとすぐに水谷との間に入り、守りの体制に入った稲葉。





「つーかさ、カラオケってのは分かってけど、部屋番号まで書いとけよな?おかげで全部の部屋を確認する羽目になったんだから。にしても、クラス会て言うからもっと大人数だと思ったらえーと…全部で六人か!人望ないんだな水谷くんは」
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