【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
心がスっと軽くなる。引っかかっていたものが無くなる感覚だ。




あぁ、何で伝えることが出来たのに涙が出てくるのかな?




そうか私、嬉しいんだ。





ずっと憧れだった稲葉くんに私の想いを伝えることができて、その想いが稲葉くんに通じて……。





「ふん。間抜けな顔だな」




「うるさい…!」




そんな間抜けな顔でもあなたは私のこと好きでいてくれるんでしょ?





「今は子どもだから無理だけど大きくなったら俺の“彼女”になってください」





「え?」




「小鳥遊が引っ越す時に俺が言った最後の言葉だ」




「あ…!」





思い出した!
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