【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
着替えを終えた私たちは更衣室の外に出ると、ちょうど男子たちも同じく着替えを終えて更衣室から出てきた。




「「あ」」




偶然のタイミングで驚いた私たちは思わず声を出してしまった。




「稲葉良かったな。彼女も同じタイミングで出てきて」





「からかわないでくださいよ井口(いぐち)先輩」





彼女という呼ばれ方にまだ慣れてなく、呼ばれるとすぐに赤く頬が染まる。






井口先輩は千田先輩と同じ、三年生の先輩です。ちなみにチームのエースでもあります。





そんな井口にいじられた稲葉も照れて顔が赤くなっている。





「井口、後輩をいじめないの!」





「出たよ千田の学級員面。教室でも部活でも怒られるし。どう思う小鳥遊さん」
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