【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい

「は、はい！まさか先輩たちに会えるなんて思ってもみませんでした」






さっき声で分かったからまさか鉢合わせになる方が思ってもみなかったけど。






千田先輩私服は結構可愛い感じなんだ。





ブラウンのシャツと紺色の台形型のミニスカートを合わせたコーデ。手首には金色のブレスレットが輝いている。





足が細くて長いからミニがとても似合ってる！





一方井口は白のシャツに黒のボトムスと7分袖の羽織、首にはネックレスを付けていた。






「二人はこれからどこ見るの？」






「この後はカワウソを見ようと思って。千田先輩たちはどこを見るんですか？」






「私はここの人気者のチンアナゴを見たいんだけど、井口はカワウソっていうのよ」






「だから言っただろ？チンアナゴはマイナーだって。それに、カワウソは千田より可愛げあっていいんだよ」






井口先輩それを言ったら…ほら！千田先輩の顔がどんどん怖くなっていってます。







「はぁ！？何よ、誰が可愛げないって？…井口の方がよっぽど可愛げないわよ！？」





それがスイッチとなって、井口も負けじと千田に言い返し始めた。





その騒ぎに他のお客さんも心配そうにこちらを見る。




「なんだと！？お前のそういうところが可愛げないんだよ！いい加減気づけよ！バレーばかりやっているから自分の可愛げのなさが見えないだ！」