【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
堪忍袋の緒が切れた千田は雅の腕を掴んで井口から離れて行った。





置いていかれた稲葉は頭をガシガシ掻いてため息をついてから井口の方を見た。






「…先輩、言い過ぎです」






「分かってる。分かってんだよ……。どうしていつもこうやるんだ。そんなに俺って千田にとって嫌な奴なのか?」






井口はしゃがんで心の底から後悔する。






その姿を稲葉は見ていられず、場所を移して話を聞くことにした。






一方で雅と千田は水族館の外にあるカフェでひとまず落ち着いていた。
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