【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
「けど私…。自信ない」





なかなか決心がつかない千田に、雅はある人の言葉を語り始める。





「花火絵監督が言ってましたよ。千田先輩は入部当時から強気で頼りになって、弱音を吐くところは一回も見たことがないって。私はそんな先輩に憧れています!私はそんな先輩の手助けがしたいんです。それに、こんなに弱っている千田先輩はらしくない。いつも皆を引っ張っていってくれている千田先輩らしさで恐れないで挑戦してください!それはきっと、井口先輩にも伝わりますよ」






私が後輩として出来るのは先輩を元気づけられることしかない。






その僅かな言葉ことだって千田先輩が元気になるなら私はそれをはっきり言う。





先輩に後悔して欲しくないから。






「…小鳥遊さん。まさか後輩と監督に元気づけられるなんてね。そうよね。強気でガンガン攻めるのが私らしさよね。これで振られたってまた稲葉くんにアタックすればいいんだし」
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