【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
「私がいないと何も出来ないって感じ。ちょっと可愛い」
入部当時から私に頼りっぱなしだったからかな?居ないと慌てて、常に私を探しているのは今日ばかりだけじゃない。
部活や休み時間の時だって、何があれば「雅、これはどこだ?」とか。
どこの夫婦よってツッコまれることも日常茶飯事。
冗談で言ったつもりだったが、稲葉は真に受けて少しムスッとした顔をした。
「可愛いのは雅の方だ。こんなに俺を翻弄して、後でどうなっても知らねーぞ?」
「私は別に渉に何されてもいいし」
てかずっと好き勝手にやられているから全然気にならないというか。
「お前なぁ〜。はぁ…無自覚って怖いわ」
また深いため息をつく稲葉だが、雅はなんのことか分からずきょとんとして稲葉を見つめる。
「どういうこと?」
「それは後で教えてやる。さっさと帰るぞ雅」
雅が持っていた荷物を持った稲葉は後ろを向いて歩き出した。雅は慌ててその後を追いかける。
「だから!何が無自覚なのさ!?今教えてよー!ちょっと渉ー?」
追いついた雅は稲葉の手を握ろうとしたが、あいにく手が塞がっていたので服の袖を掴んだ。
「ここで教えたら面白くないからな」
今はまだ、教えたくない渉であった。
入部当時から私に頼りっぱなしだったからかな?居ないと慌てて、常に私を探しているのは今日ばかりだけじゃない。
部活や休み時間の時だって、何があれば「雅、これはどこだ?」とか。
どこの夫婦よってツッコまれることも日常茶飯事。
冗談で言ったつもりだったが、稲葉は真に受けて少しムスッとした顔をした。
「可愛いのは雅の方だ。こんなに俺を翻弄して、後でどうなっても知らねーぞ?」
「私は別に渉に何されてもいいし」
てかずっと好き勝手にやられているから全然気にならないというか。
「お前なぁ〜。はぁ…無自覚って怖いわ」
また深いため息をつく稲葉だが、雅はなんのことか分からずきょとんとして稲葉を見つめる。
「どういうこと?」
「それは後で教えてやる。さっさと帰るぞ雅」
雅が持っていた荷物を持った稲葉は後ろを向いて歩き出した。雅は慌ててその後を追いかける。
「だから!何が無自覚なのさ!?今教えてよー!ちょっと渉ー?」
追いついた雅は稲葉の手を握ろうとしたが、あいにく手が塞がっていたので服の袖を掴んだ。
「ここで教えたら面白くないからな」
今はまだ、教えたくない渉であった。