【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
「私、部活は入らないって決めたの。迷惑かけるだけだし。それに…」




「それに?」





「もう運動部には関わりたくないの!」





嫌な思いをするくらいなら入らない方がずっとまし。





「あぁ…それは無理だな」




「なんでよ!?」




「春歌高校って部活が強制で、入らないと定期テストで学年十位以内は絶対取らないといけないらしいぜ。お前頭良かったか?」





学年十位!?






そんなの簡単に取れるものじゃないよ。





部活強制って今どきあるの?しかもなんで稲葉くんが私の頭の中のことなんて分かるのよ!






「それで。なんの部活なの?」





学年十位よりはまし…な気がする。ここは諦めて部活に入部してみよう。





「バレー部だ。俺、中学の時もバレー部だったから高校でもやりたいって思ってこの高校決めたんだ」
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