【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
「小鳥遊ちゃ〜ん荷物はベンチに置いといてくれ」






「はい!」






ベンチか。





えっと、春歌高校のベンチは非常口近くにあったはず。





「小鳥遊?」






「え?」






呼ばれて振り向くと、海氷高校の生徒が雅に近づいてきた。






その姿を見た雅は荷物を地面に落としてしまう。






嘘…。





どうしてここにいるの。






「やっぱり小鳥遊だ。覚えているか?同じ中学だった水谷 葵(みずたに あおい)」






忘れもしない。






私が中学の時に一番恐れていた人物。





それが水谷葵くん。





私のトラウマの原因だ。
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