【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
彼っていうのは私の初恋相手。





名前は稲葉 渉(いなば わたる)くん。





真面目で正義感が強くて頭が良くて、運動神経も抜群だった。




そこに私は惹かれたんだ。告白することなく、転校して、今も未練が残っている。





そして別れ際で何かを彼に言われた気がするんだけど……それがいまだに思い出せなくて、よく夢に見ては途中で終わって目覚めてしまう。




目覚めたはいつも涙を流している。告白出来なかった後悔?なのかな?




見る度に悲しくなって、辛いに気持ちになる。あの時、もし、伝えられることが出来たら私は今頃どうなっていたんだろう……。




そんなこんなで走り続けていると、大きな建物が見えてきた!




「今日からここが私が通う学校か…!」





春歌(しゅんか)高校。





『春の暖かい風が歌に乗ってやってきた』ことが昔の本に載っていたことで名付けられたそう。





受験の日は別会場で入れなかった春歌高校にようやく生徒として入れるんだ…!



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