【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
そんなあなたと付き合うなんて死んでも嫌……。




「前にも言ったでしょ。私には好きな人がいるって。私はその人以外考えられない……」





あの人はあなたと違う。




あなたのように人を見下したりなんか絶対にしない。




「その男って春歌のエース候補の稲葉ってやつか?」





雅はコクンと静かに頷いた。






「へぇー」




な、何?!





そう言うと水谷は雅の頬に触れ、そのまま唇を重ねようとした瞬間、水谷の肩に大きな手が触れた。






「お前何やってんだ!?」





その手の主は稲葉。雅はその姿を見て肩の力が抜けた。





「この手離してくれる?俺今、小鳥遊さんと話しているから。キミ邪魔」
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