公認ラヴァ〜それでも愛してる〜
<心を捨ててフィナーレへの準備をする>
「昨日はがんばったね、でもこの音声で完全に有利に立てる」
「慰謝料はとりあえず300万づつ請求しよう」

「300万づつ?」

「そう、それくらいもらってもいいだろ」

お昼は事務所の台所でソース焼きそばを作り二人で食べているとスマホに賢也からの着信が入った。

大森恵美が賢也に何かを言ったのかも知れない
どきどきしながら通話ボタンを押すと

「有佳体調は?」

「大丈夫だよ、どうしたの」
バレた訳では無いのかも知れない

「実は同僚が今夜、家で飲みたいとかいいだして・・・嫌なら断るよ」

昨日のことじゃないとわかってホッとする。

「平気だよ、何人来るの?」

「二人なんだけど、適当になにか買って帰るから」

「そんなことしたら、ダメ主婦確定になっちゃうでしょ、軽い食事とおつまみを作っておくから大丈夫だよ」

「ありがとう有佳、大好きだよ」
通話が切れてツーツーという音が聞える。

大森恵美から何も聞かされていないのかな?
聞いていて二人きりになりたくなくて同僚を呼んだんだろうか?

とりあえず、まだ私から動くべきではない。


準備がまだだから
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