公認ラヴァ〜それでも愛してる〜
部屋に戻ると鍵を掛けてソファベッドに潜り込んだ。


朝起きるとリビングもキッチンも綺麗に片付いていた。
斉藤さんは一見チャラそうだが、とてもマメな人なのかもしれない。
あっでもマメな人ってことは女性にもマメということなんだろうな、賢也のことで男性に対して穿った見方しかできなくなってきている。

松崎さんくらい無頓着な方が安心できる。
てか、松崎さんはいい加減すぎて女性にもだらしなそう・・・

ここでどうして松崎さんのことなんか・・・

朝食の準備をしていると賢也が起きてきた。

「昨日はごめんなさい、せっかくお友達がきてくれたのに、失礼になってしまった」

「大丈夫だよ、あいつらも心配してた」

「しかも、綺麗に片付いていてびっくりした」

「斉藤がめちゃ手際良くてオレも驚いたんだ」

「ふふふ、とてもマメな感じよね。斉藤さんの奥さんがうらやましい」

「なんか、他の男の奥さんをうらやましがるとかちょっとショックだな、てかあいつは独身だけどね」

何を言っているんだろう。
心が冷めてくる

斉藤さんが昨夜の残りをきちんと分けて仕舞っておいてくれたため、温め直しするくらいで準備ができた。

「今日、もう一度病院へ行ってこようと思う」

「うん、それがいいよ。あと、朝の片付けもするから身体を温めて休んでいていいよ」

いままで、そんなことを言ったことがないのに斉藤さんを褒めたことがきになるのだろうか?
子供みたい・・・
それなら・・・
「うん、お願い。休んでるね」

部屋に戻ろうとしたしたときに
「そういえば有佳・・ドアなんだけど」

「ドアがどうかしたの?」

「いや、何でも無いよ。おやすみ。オレは片付けたら出勤するから見送りもいいからね」
その言葉にコクンと頷いて部屋に入った。
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