公認ラヴァ〜それでも愛してる〜
「あのさ、今日はどこかにでかけない?」

「ご飯食べたら、友人と待ち合わせしているから、賢也は好きにしていていいよ」

心なしか好きにしていいという部分を強調された気がする。
昨夜のことがひっかかってるんだろうか。
自分が、彼女を抱いたあとに有佳を抱けないと思っているだけで、そんなのは自己満足にすぎない
そんな自己満足で有佳を傷つけてしまっているのは本末転倒だ。
もうそんな考え方をやめて、有佳が求めてくれたなら素直に応じよう。



無性に有佳がほしい、
ソファに座りテレビ画面を見つめる有佳を見つめる、一目惚れから結婚をしてオレの妻になってくれた。今だって有佳を誰よりも愛してるし幸せにしたいと思っている。

視線を感じたのか有佳が振り向いた所で肩を抱き寄せて顔を寄せていこうとするも何かがつかえている、有佳がオレの胸を手で押さえていた。

「体調が悪いから無理、しばらく書斎で一人で寝るね」

やはり昨夜の事が尾を引いているんだろうか、先週もそうだった。

「それなら、オレが書斎で寝るよ。有佳がベッドで寝るといい」

「大丈夫、言っていなかったけど書斎にソファベッドを入れたの」

「ソファベッド?いつ買ったの?」

金曜日の夜、ベッドルームから出て行った有佳は書斎で寝ていたのか?
なんでわざわざ・・・胸がざわつく

「ダメだった?そうよね、毎週金曜日に遅くまで残業してくれているのに無駄遣いとかダメだったよね。ごめんなさい」

何故わざわざそんな話を持ち出すんだ?
オレは疑われている?

動悸がする


声が震えないようにはっきりとした発音で「そんなこと無いよ」とだけ答えた。


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