私、拾われました!
「何、見てるんだよ?」



なんて、色気の有る表情で言うから毒だ。



「見てるというか、視界に入ってきたのです」

「ああ?まぁ、いいや!
それで、その手に持っているのはお弁当か?」

「は、はい……。
美味しいか分からないですけど……」

「美味しいに決まってる」



そう言って、満面の笑みを浮かべる久遠。



正直、嫌味を言われる覚悟もしていたのに嬉しそうに笑う久遠には戸惑ってしまう。
< 123 / 437 >

この作品をシェア

pagetop