私、拾われました!
「美味しそう……です」

「味見してみますか!?」

「良いのですか?」

「不安なら、味見はした方が良いですよ」




そう口にすると、スプーンでカスタードクリームをすくった創。




それを私の唇に近付けられ、反射的に唇を開いてしまう。



なんだか、距離が近くてドキドキしてしまって味が余り分からない。




「お、美味しいです……」

「美琴さんが作ったのだから、美味しいに決まってます……」




そう言った創の指先が私の唇に優しく触れた。
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