私、拾われました!
「じゃあ、来週も空けとけよ!」

「うん!」



それだけ言うと、部屋を出て行った久遠。


今から、各自の部屋を掃除しなくちゃいけない。

両手でほっぺを叩いて気合いをいれると、玲の部屋に向かった。



玲の部屋に入った瞬間、目に入ったのは私が書いてもらった絵。



やけにリアルな私が、浴衣姿で微笑んでいる。



「玲様!絵凄くリアルですね!!」

「そうかな?」

「はい!!」



何だか、幸せそうな表情を浮かべた私の絵。



誰かに絵を書いてもらうなんて初めて。

今時、スマホで写メなんて撮り放題。

だけど、絵になった自分を見るのは初めてのせいかテンションが上がってしまう。
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