私、拾われました!
数分後__


玲から空になったカップを受け取る。


「では、お邪魔しました」

「ま、待って!!」

「はい」

「僕が眠るまで歌でも歌ってくれないかな?」


上目遣いでそう言う、玲が可愛くて仕方ない。


ベッドの横に有る椅子に座り、在り来りな子守唄を歌っていると、私の指先をギュッと握り締める玲。


「美琴が横に居ると凄く落ち着く……。
いい匂いがする……」

「私は玲様が寝付くまで、傍に居ますからね……」

「うん、うん」

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