私、拾われました!
私を捨て猫扱いしたが、久遠なんて雨に濡れた犬状態じゃないかと心の中で嘲笑ってやる。


しかし、どうした事か。


お坊ちゃまで有る、久遠の身体はひょろひょろだと思っていたのに__


細いのに程良く付いた筋肉が綺麗で、チラチラと身体を見てしまう。


「なんだ、美琴。

お前、俺の身体に見とれてるんじゃねえよ!!」


多分。私の視線を感じたのだろう。

そう思ったが、今の久遠からは私の視線が見えるはずも無いなら、


「見とれてませんから!!」


嘘を吐く。

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