私、拾われました!
「美琴の好きな物なんて、古着くらいしかおもいつかない!
かといって、店ごと買ったら不機嫌になるし……」




そう言った久遠の目は少し寂しそうだった。




ねえ、私ふと思ったんだけど……

久遠はお金を使って、人を喜ばせる方法しか知らないのかな?


でも、それって、虚しくならないのかな。



なんだか、久遠が可哀想に思えてしまう。




「私は、喋るだけでも楽しいよ……」




そう呟いた瞬間、久遠の目が大きく見開いた。
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