私、拾われました!
普通の高校さえも、学費や制服代を考えたら諦めていたのに……。


今更、高校に通えるという事実を噛み締め胸がジーンと響く。



「く、久遠……」

「な、んだ?」

「私を高校に通わしてくれて、ありがとう……」

「財閥の下で働く限り、それくらいしてもらなきゃ困るんだよ!!」



言葉こそ荒いが、何故か顔を赤らめ視線を逸らしている久遠。

何だか、思春期の男の子って感じがしてちょっとだけ可愛いく思えるから不思議だ。
< 64 / 437 >

この作品をシェア

pagetop