あやかし戦記 奪われた愛の形
(早く……早くしないと……)
イヅナが宝飾品のある部屋に入ると、「やっと来たか」と言いながらツヤがダイヤモンドのネックレスを渡す。ツヤはこっそり屋敷に侵入していたのだ。
「ツヤさん、ありがとうございます」
「あたしに構ってないでさっさと行け」
ツヤが手を振り、イヅナは山に向かうために走り出す。ツヤはイヅナが山に無事に辿り着けるよう、追手が来ないようにするために足止めをするのが役目だ。
「お前、ここで何をしている!?」
イヅナが出て行ってから数分後、多くの使用人たちが武器を手にツヤを取り囲む。ツヤはそれを鼻で笑った後、殺気を出しながら鬼のツノを頭に生やし、爪を鋭く尖らせる。
「さあ、どこからでもかかってきな!」
完全に鬼の姿となったツヤを見て、全員腰を抜かして誰一人ツヤに武器を振りかざすことはできなかった。
ダイヤモンドのネックレスを抱え、イヅナは走って行く。足がどれだけ疲れても、息が切れても、足を止めることはない。何としてでも、巨人にダイヤモンドのネックレスを渡さなくてはならないのだ。
イヅナが宝飾品のある部屋に入ると、「やっと来たか」と言いながらツヤがダイヤモンドのネックレスを渡す。ツヤはこっそり屋敷に侵入していたのだ。
「ツヤさん、ありがとうございます」
「あたしに構ってないでさっさと行け」
ツヤが手を振り、イヅナは山に向かうために走り出す。ツヤはイヅナが山に無事に辿り着けるよう、追手が来ないようにするために足止めをするのが役目だ。
「お前、ここで何をしている!?」
イヅナが出て行ってから数分後、多くの使用人たちが武器を手にツヤを取り囲む。ツヤはそれを鼻で笑った後、殺気を出しながら鬼のツノを頭に生やし、爪を鋭く尖らせる。
「さあ、どこからでもかかってきな!」
完全に鬼の姿となったツヤを見て、全員腰を抜かして誰一人ツヤに武器を振りかざすことはできなかった。
ダイヤモンドのネックレスを抱え、イヅナは走って行く。足がどれだけ疲れても、息が切れても、足を止めることはない。何としてでも、巨人にダイヤモンドのネックレスを渡さなくてはならないのだ。