あやかし戦記 奪われた愛の形
あの後、ダイヤモンドのネックレスのことは当然バレてしまい、ムサシが大激怒したのだが、ギルベルトとツヤがフジのことを言って黙らせた。
「もう巨人は村を壊すことはないんですか?」
ハナエが訊ね、チェルシーが「もう心配ありませんよ」と微笑む。ハナエはホッとしたように「ありがとうございます」と言う。
その後は全く関係のない話をしていたのだが、不意にイヅナは「雪髪姫」なことを思い出し、「そう言えば、聞きたいことがあるんですけど」とハナエに訊ねる。
「雪髪姫って書かれた墓石を見つけたんですけど、あれって何かご存知ですか?」
「知っていますよ!」
ハナエは笑顔で「これも素敵なお話なんです」と言い、話し始めた。
千年前、この辺りを旅していた旅人が偶然、道端に捨てられるように亡くなっている女性の遺体を見つけた。その髪は雪のように白く、肌も陶器のようで、まるで姫君が眠っているようだったそうだ。
「髪が白くて、お姫様みたいに美しい、だからその女性のことを雪髪姫って名付けたんです」
「もう巨人は村を壊すことはないんですか?」
ハナエが訊ね、チェルシーが「もう心配ありませんよ」と微笑む。ハナエはホッとしたように「ありがとうございます」と言う。
その後は全く関係のない話をしていたのだが、不意にイヅナは「雪髪姫」なことを思い出し、「そう言えば、聞きたいことがあるんですけど」とハナエに訊ねる。
「雪髪姫って書かれた墓石を見つけたんですけど、あれって何かご存知ですか?」
「知っていますよ!」
ハナエは笑顔で「これも素敵なお話なんです」と言い、話し始めた。
千年前、この辺りを旅していた旅人が偶然、道端に捨てられるように亡くなっている女性の遺体を見つけた。その髪は雪のように白く、肌も陶器のようで、まるで姫君が眠っているようだったそうだ。
「髪が白くて、お姫様みたいに美しい、だからその女性のことを雪髪姫って名付けたんです」