禁忌は解禁された
一颯の合コン?
「一颯、お願い!!」
ある日、一颯は友人の志乃、実子、可奈に呼び出されカフェに来ていた。
「三人共、どうしたの?」
「付き合ってほしくて……」
「ん?」
「合コン……」
「ご、合コン!!?
む、無理だよ!颯天が知ったら……
それに、そこに井田くんもいるんだよ……」
一颯は小声で三人に言った。
「一颯!!お願い!!」
「で、でも……私、一人では外に出られないから、内緒にできないし……」
「姫」
「は、はい!!」
「もうそろそろよろしいですか?組長が帰ってきます。
帰らないと……!」
「はい!」
「姫?」
「な、何?」
「どうしたんですか?」
「へ?」
「なんか、目が泳いでますよ?」
「そ、そう?」
「とにかく、帰りますよ。
今日は組長の許可を得てないので、屋敷にいないと叱られます」
「うん。
じゃあ、行くね。
電話するから!」
「うん。一颯、待ってる」
志乃達が、目で訴えてくる。
「姫」
「ん?」
帰りの車内。
井田が運転席から声をかけてきた。
「何か企んでますよね?」
「は?」
「やめてくださいね!
組長を怒らせるだけですよ?」
「べ、別に何も!」
「そうですか。だったら、構いませんが……」
井田は、銀二の次に勘が鋭い。
年齢も一颯と同い年だ。
亡くなった颯太や颯天が、井田に一颯を任せるだけのことはあるのだ。
颯太が亡くなったことで、颯天が組長、銀二が若頭になり、引き続き町野と百田と銀二の三人が颯天を守っている。
神龍組の組員は、とにかく優秀な人間が多く義理堅い。颯太をみんな慕っていて、颯天と一颯のことも家族のように守ってくれている。
特に一颯は、神龍組の“姫君”で“宝物”だ。
誰もが一颯に癒され、寵愛している。
「井田くんって……」
「はい」
「銀くんみたいだね」
「はい?」
「よく私のこと見ててくれて、気づくから」
「当たり前ですよ!」
「だよね!家族だしね!」
「そうですね。でもそれ以前に、大事な女なので……」
「え?あ、ありがとう!
私も、井田くんが大切な家族だよ!」
バックミラー越しに微笑んでいる、一颯。
「ほんっと…残酷な、姫だな……」
呟く、井田。
「え?何?」
「いえ!」
屋敷に着き、ドアを開ける井田。
そして手を差し出した。
井田の手を小さく握り、外に出た一颯。
「お帰りなさい!姫!」
「お帰りなさい!」
組員達が挨拶してくる。
「フフ…なんか、姫と井田って……姫と騎士みたいですね!昔の姫と若みたい!!」
その中の一人が、一颯と井田を見て言った。
ある日、一颯は友人の志乃、実子、可奈に呼び出されカフェに来ていた。
「三人共、どうしたの?」
「付き合ってほしくて……」
「ん?」
「合コン……」
「ご、合コン!!?
む、無理だよ!颯天が知ったら……
それに、そこに井田くんもいるんだよ……」
一颯は小声で三人に言った。
「一颯!!お願い!!」
「で、でも……私、一人では外に出られないから、内緒にできないし……」
「姫」
「は、はい!!」
「もうそろそろよろしいですか?組長が帰ってきます。
帰らないと……!」
「はい!」
「姫?」
「な、何?」
「どうしたんですか?」
「へ?」
「なんか、目が泳いでますよ?」
「そ、そう?」
「とにかく、帰りますよ。
今日は組長の許可を得てないので、屋敷にいないと叱られます」
「うん。
じゃあ、行くね。
電話するから!」
「うん。一颯、待ってる」
志乃達が、目で訴えてくる。
「姫」
「ん?」
帰りの車内。
井田が運転席から声をかけてきた。
「何か企んでますよね?」
「は?」
「やめてくださいね!
組長を怒らせるだけですよ?」
「べ、別に何も!」
「そうですか。だったら、構いませんが……」
井田は、銀二の次に勘が鋭い。
年齢も一颯と同い年だ。
亡くなった颯太や颯天が、井田に一颯を任せるだけのことはあるのだ。
颯太が亡くなったことで、颯天が組長、銀二が若頭になり、引き続き町野と百田と銀二の三人が颯天を守っている。
神龍組の組員は、とにかく優秀な人間が多く義理堅い。颯太をみんな慕っていて、颯天と一颯のことも家族のように守ってくれている。
特に一颯は、神龍組の“姫君”で“宝物”だ。
誰もが一颯に癒され、寵愛している。
「井田くんって……」
「はい」
「銀くんみたいだね」
「はい?」
「よく私のこと見ててくれて、気づくから」
「当たり前ですよ!」
「だよね!家族だしね!」
「そうですね。でもそれ以前に、大事な女なので……」
「え?あ、ありがとう!
私も、井田くんが大切な家族だよ!」
バックミラー越しに微笑んでいる、一颯。
「ほんっと…残酷な、姫だな……」
呟く、井田。
「え?何?」
「いえ!」
屋敷に着き、ドアを開ける井田。
そして手を差し出した。
井田の手を小さく握り、外に出た一颯。
「お帰りなさい!姫!」
「お帰りなさい!」
組員達が挨拶してくる。
「フフ…なんか、姫と井田って……姫と騎士みたいですね!昔の姫と若みたい!!」
その中の一人が、一颯と井田を見て言った。
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