禁忌は解禁された
「あ、颯天組長?」
『深澤です。組長に何か?』
少しピリッとした雰囲気で、銀二が電話に出てくる。
「銀二さん?てか、警戒心半端ないね~」
『今、組長は仕事中ですので私が伺います』
「一颯とデートしていい?」
『は?冗談に付き合ってる程、私共は暇ではありません!』
「そっかぁー!ありがとう!」
『は?』
「じゃあ、今日中にはちゃんと屋敷に送り届けるから~!」
『は!?暁生さ━━━━━』
銀二が話し終わる前に、通話を切った暁生。
一颯と井田に向き直った。
「いいよ!ってさ!」
「え?そうなの?」
「うん!だから、デートして?一颯」
「颯天がいいなら………」
「てことで、井田!!一颯は俺が━━━━━」
「俺も行きます!!!」
「は?デートだよ?」
「はい、わかってますよ。
でも、もう二度と姫から離れません!!」
「はい?俺がいるんだからいいじゃん!
俺はこう見えて━━━━━━」
「組長や若と対等に戦える程の力があるのは、知ってます。でも、信用できません」
「お前、ほんっと、銀二さんみたいだな」
「なんなら。
今、若に連絡しましょうか?
本当にOKしたのか」
井田の鋭い視線。
「━━━━━!!?はぁー、わかったよ……」
一颯と暁生を車に乗せた井田は、銀二に電話をかけた。
「━━━━━━━てことで、俺がついて行きます!
そのように組長に伝えてください。
できる限り、早く屋敷に帰しますので!」
『ん。わかった。今こっちは手が離せない。
くれぐれも、頼む!』
「はい!」
『━━━━━井田』
「はい」
『“万が一”の時は………わかってるな?』
「え?は、はい!」
『俺は、姫を傷つける人間は誰であっても許さない!
だから、もしお前が“姫を守る為に”やったとこは、俺が全部責任を取ってやる』
「若…」
『もう二度と、大事な女を失いたくない』
「俺も、同じです」
『井田?』
「姫は、俺の……宝物です!もう二度と、一人にはしない」
「一颯、何処か行きたいとこある?」
「え?急だからなぁー」
その頃一颯は、暁生と車で待機していた。
斜め上を見て考えている一颯を、愛おしそうに見ている暁生。
「一颯」
「ん?」
「このまま、車出しちゃおうか?井田はまだ、電話中だし!」
「それはダメ!!!」
思わず、声を荒らげる一颯。
「え………一颯…?」
「あ……ごめんな…さい……」
「ごめんね…冗談だよ!
だから、そんな泣きそうな顔しないで…?」
暁生が一颯の頬に触れ撫でた。
『深澤です。組長に何か?』
少しピリッとした雰囲気で、銀二が電話に出てくる。
「銀二さん?てか、警戒心半端ないね~」
『今、組長は仕事中ですので私が伺います』
「一颯とデートしていい?」
『は?冗談に付き合ってる程、私共は暇ではありません!』
「そっかぁー!ありがとう!」
『は?』
「じゃあ、今日中にはちゃんと屋敷に送り届けるから~!」
『は!?暁生さ━━━━━』
銀二が話し終わる前に、通話を切った暁生。
一颯と井田に向き直った。
「いいよ!ってさ!」
「え?そうなの?」
「うん!だから、デートして?一颯」
「颯天がいいなら………」
「てことで、井田!!一颯は俺が━━━━━」
「俺も行きます!!!」
「は?デートだよ?」
「はい、わかってますよ。
でも、もう二度と姫から離れません!!」
「はい?俺がいるんだからいいじゃん!
俺はこう見えて━━━━━━」
「組長や若と対等に戦える程の力があるのは、知ってます。でも、信用できません」
「お前、ほんっと、銀二さんみたいだな」
「なんなら。
今、若に連絡しましょうか?
本当にOKしたのか」
井田の鋭い視線。
「━━━━━!!?はぁー、わかったよ……」
一颯と暁生を車に乗せた井田は、銀二に電話をかけた。
「━━━━━━━てことで、俺がついて行きます!
そのように組長に伝えてください。
できる限り、早く屋敷に帰しますので!」
『ん。わかった。今こっちは手が離せない。
くれぐれも、頼む!』
「はい!」
『━━━━━井田』
「はい」
『“万が一”の時は………わかってるな?』
「え?は、はい!」
『俺は、姫を傷つける人間は誰であっても許さない!
だから、もしお前が“姫を守る為に”やったとこは、俺が全部責任を取ってやる』
「若…」
『もう二度と、大事な女を失いたくない』
「俺も、同じです」
『井田?』
「姫は、俺の……宝物です!もう二度と、一人にはしない」
「一颯、何処か行きたいとこある?」
「え?急だからなぁー」
その頃一颯は、暁生と車で待機していた。
斜め上を見て考えている一颯を、愛おしそうに見ている暁生。
「一颯」
「ん?」
「このまま、車出しちゃおうか?井田はまだ、電話中だし!」
「それはダメ!!!」
思わず、声を荒らげる一颯。
「え………一颯…?」
「あ……ごめんな…さい……」
「ごめんね…冗談だよ!
だから、そんな泣きそうな顔しないで…?」
暁生が一颯の頬に触れ撫でた。