禁忌は解禁された
「で!なんで、暁生が引っ越してくんの!?」
「いいじゃん!マンション、引き払ったしぃー!
住むとこないもん!」
「は?知らねぇよ!!」
「どうせ部屋も余ってるんだから、いいでしょ?
一颯、お願い!!」
「私は構わないよ」
「は?一颯、こいつ仮にも部下だよ?
ここに住めるのは、銀二、井田、町野と百田達部下数人だけだぞ!」
「でも、暁生くんだし……」
「姫もそう言ってんじゃん!颯天組長!!」
「一颯」
「ん?」
「ちょっと、席外してくんない?仕事の話だから、一颯に聞かせたくない」
優しく微笑み、頭を撫でた颯天。
「…………わかった」
一颯も少し颯天に微笑み、部屋を出た。
「銀二、ここの連中集めて」
銀二に鋭い視線で向き直り言った。
「はい」
銀二始め、井田、町野、百田など同居している組員達が部屋に集まる。
「…………暁生」
「ん?」
「お前、今日から銀二の部下な」
「銀二さんの?」
「銀二、頼んでいい?」
「はい」
「暁生、ここに住むのも許可してやる。
その代わり、けじめつけろ!!」
「どんな?」
颯天が服を脱ぎ、上半身裸になる。
そして、暁生に背中を見せた。
「………彫れってこと?」
「そう。できる?」
「もちろん!一颯……あ、違うな。
姫の傍にいる為なら、何でもする」
「あと、お前はここの一番下。
最初から一颯と対等に話せると思うなよ。
ここでは、年齢とか学歴とか何も関係ない。
上下関係は、この俺が決める。
あと、上の奴の言うことは絶対だからな」
「はい、わかりました」
「あと、重要なことがある」
「ん?」
「“姫を傷つけない”“姫の前で仕事の話は一切しない”これは、神龍の絶対的なルールだから!
ある意味、一颯が俺達の中心だ!」
「わかりました!」
「ん。じゃあ、銀二。
あとは頼むよ」
「はい」
「あと、さ……」
「え?まだあるの?」
「なんで、俺に隠してたの?付き合ってたこと。
一颯がそうしろっつったの?」
「高二の時、俺が告白した」
「そう…」
「でも、颯天には言わないでって約束させられたんだ」
「へぇー」
「なんで?って聞いたら、何て言ったと思う?」
「え?」
「颯天を悲しませたくない。
颯天には私しかいないから、颯天の前では幼なじみでいさせて。
……………って、それでもいいなら付き合うって言われた。
今思えばだけど、一颯は颯天のことを意識してたんだと思う」
「そう…か…」
「俺は一颯のこと、マジで好きだった。
だからそんな理不尽な条件でも、一颯を自分のモノにできるならそれで良かった。
でも………段々、欲張りになってくんだ。
完全に、一颯を俺のモノにしたいって……!
そんな時だった。
お袋さんが亡くなって、一颯から“颯天の事が一人の男性として好き”って告白された。
その時の颯天、まだ中学生だった。
そんなガキに負けた。
悔しくて、悲しくて、苦しくて……
俺は逃げたんだ。
それでも、忘れられなかった━━━━━━
ホストでNo.1に上り詰めて売り上げも街のトップになっても、心にずーっと穴があいてた。
だから、会いに来た。
もう……逃げたくなくて、全部を捨てて一颯の傍にいる為に覚悟してきたんだ」
「いいじゃん!マンション、引き払ったしぃー!
住むとこないもん!」
「は?知らねぇよ!!」
「どうせ部屋も余ってるんだから、いいでしょ?
一颯、お願い!!」
「私は構わないよ」
「は?一颯、こいつ仮にも部下だよ?
ここに住めるのは、銀二、井田、町野と百田達部下数人だけだぞ!」
「でも、暁生くんだし……」
「姫もそう言ってんじゃん!颯天組長!!」
「一颯」
「ん?」
「ちょっと、席外してくんない?仕事の話だから、一颯に聞かせたくない」
優しく微笑み、頭を撫でた颯天。
「…………わかった」
一颯も少し颯天に微笑み、部屋を出た。
「銀二、ここの連中集めて」
銀二に鋭い視線で向き直り言った。
「はい」
銀二始め、井田、町野、百田など同居している組員達が部屋に集まる。
「…………暁生」
「ん?」
「お前、今日から銀二の部下な」
「銀二さんの?」
「銀二、頼んでいい?」
「はい」
「暁生、ここに住むのも許可してやる。
その代わり、けじめつけろ!!」
「どんな?」
颯天が服を脱ぎ、上半身裸になる。
そして、暁生に背中を見せた。
「………彫れってこと?」
「そう。できる?」
「もちろん!一颯……あ、違うな。
姫の傍にいる為なら、何でもする」
「あと、お前はここの一番下。
最初から一颯と対等に話せると思うなよ。
ここでは、年齢とか学歴とか何も関係ない。
上下関係は、この俺が決める。
あと、上の奴の言うことは絶対だからな」
「はい、わかりました」
「あと、重要なことがある」
「ん?」
「“姫を傷つけない”“姫の前で仕事の話は一切しない”これは、神龍の絶対的なルールだから!
ある意味、一颯が俺達の中心だ!」
「わかりました!」
「ん。じゃあ、銀二。
あとは頼むよ」
「はい」
「あと、さ……」
「え?まだあるの?」
「なんで、俺に隠してたの?付き合ってたこと。
一颯がそうしろっつったの?」
「高二の時、俺が告白した」
「そう…」
「でも、颯天には言わないでって約束させられたんだ」
「へぇー」
「なんで?って聞いたら、何て言ったと思う?」
「え?」
「颯天を悲しませたくない。
颯天には私しかいないから、颯天の前では幼なじみでいさせて。
……………って、それでもいいなら付き合うって言われた。
今思えばだけど、一颯は颯天のことを意識してたんだと思う」
「そう…か…」
「俺は一颯のこと、マジで好きだった。
だからそんな理不尽な条件でも、一颯を自分のモノにできるならそれで良かった。
でも………段々、欲張りになってくんだ。
完全に、一颯を俺のモノにしたいって……!
そんな時だった。
お袋さんが亡くなって、一颯から“颯天の事が一人の男性として好き”って告白された。
その時の颯天、まだ中学生だった。
そんなガキに負けた。
悔しくて、悲しくて、苦しくて……
俺は逃げたんだ。
それでも、忘れられなかった━━━━━━
ホストでNo.1に上り詰めて売り上げも街のトップになっても、心にずーっと穴があいてた。
だから、会いに来た。
もう……逃げたくなくて、全部を捨てて一颯の傍にいる為に覚悟してきたんだ」