禁忌は解禁された
「じゃあ、なんで犯したって話に?」
井田が不思議そうに言う。
「お父さんが、自分が悪者になるように噂を流したって!今の話聞くと、ママがおじ様を裏切ったように聞こえるでしょ?だから━━━━━━」
「そうだったんですね!」
画面に映る、一颯と井田。
「そうだと!」
「組長らしい!」
「やっぱ、親父さんにはちゃんと理由があったんだ」
それを見て颯天、銀二、暁生が言う。
「さぁ、おっさん!
どうしようか……?
つか!もう、消えろ!!知衛組は終わりだ!」
颯天の雰囲気が、闇に落ちたように黒く染まる。
(な、何なんだ……このガキは……!
神龍寺……?いや、やはりこれは……神矢だ……!)
「【地獄に落ちろ……!!】」
知衛は……颯天の中に“神矢 天馬”を見ていた。
あぁ……これから俺達知衛組は、消えてなくなる。
そう、確信した━━━━━━━━
“あの目に睨まれると、本当に蛇に睨まれた蛙のようになるんです。どんなにこちらに力があっても、途端に手が出せなくなる”
銀二の言っていた、颯太にそっくりな颯天の真っ黒な瞳。
“キレると見境がなくなってただ機械みたいに相手をなぶるんだ。反撃さえも許さない。
………………理性が消えてなくなるんだ”
颯太の言っていた、天馬にそっくりな颯天の攻撃。
知衛組はほとんど反撃もできないまま、神龍組の傘下に降ることになってしまったのだ。
「一颯は?」
「う……」
「俺の一颯どこやった?
早く言え!!早くしねぇと、ハゲになるぞ!!」
知衛の髪の毛を鷲掴みして、凄む颯天。
「ここ…の…地下…だ……」
地下に向かい、ドアを開ける前に颯天は一度止まる。
「組長!!?」
「組長!早く姫を!!」
銀二と暁生が、颯天を急かす。
「こんな姿、一颯には見せたくねぇ……
でも、抑えられねぇ……」
必死に怒りを抑えようとする颯天。
「組長、ちょっと失礼します」
銀二は颯天を自分に向けさせると、頬を殴った。
「……ってぇーー」
「失礼しました!」
「フッ!!いや、おかげで冷めた!!」
ニコッと笑うと、今度こそドアを開けたのだった。
屋敷に帰ってきた一行━━━━━━━━━
「颯天」
「ん?」
「ごめんね。本当のこと黙ってて……」
「ううん。真実とかどうでもいい。
俺は自分の目で見たモノを信じる。
どんな理由があっても、俺の両親は神龍寺 颯太と律子だ」
「そっか。
本当のお父様とお母様のこと、知りたくないの?
私の知ってることなら、話してあげられるよ?」
「うーん。別に知りたいとは思わねぇ。
たださ!本当の親父に、俺…似てんの?」
井田が不思議そうに言う。
「お父さんが、自分が悪者になるように噂を流したって!今の話聞くと、ママがおじ様を裏切ったように聞こえるでしょ?だから━━━━━━」
「そうだったんですね!」
画面に映る、一颯と井田。
「そうだと!」
「組長らしい!」
「やっぱ、親父さんにはちゃんと理由があったんだ」
それを見て颯天、銀二、暁生が言う。
「さぁ、おっさん!
どうしようか……?
つか!もう、消えろ!!知衛組は終わりだ!」
颯天の雰囲気が、闇に落ちたように黒く染まる。
(な、何なんだ……このガキは……!
神龍寺……?いや、やはりこれは……神矢だ……!)
「【地獄に落ちろ……!!】」
知衛は……颯天の中に“神矢 天馬”を見ていた。
あぁ……これから俺達知衛組は、消えてなくなる。
そう、確信した━━━━━━━━
“あの目に睨まれると、本当に蛇に睨まれた蛙のようになるんです。どんなにこちらに力があっても、途端に手が出せなくなる”
銀二の言っていた、颯太にそっくりな颯天の真っ黒な瞳。
“キレると見境がなくなってただ機械みたいに相手をなぶるんだ。反撃さえも許さない。
………………理性が消えてなくなるんだ”
颯太の言っていた、天馬にそっくりな颯天の攻撃。
知衛組はほとんど反撃もできないまま、神龍組の傘下に降ることになってしまったのだ。
「一颯は?」
「う……」
「俺の一颯どこやった?
早く言え!!早くしねぇと、ハゲになるぞ!!」
知衛の髪の毛を鷲掴みして、凄む颯天。
「ここ…の…地下…だ……」
地下に向かい、ドアを開ける前に颯天は一度止まる。
「組長!!?」
「組長!早く姫を!!」
銀二と暁生が、颯天を急かす。
「こんな姿、一颯には見せたくねぇ……
でも、抑えられねぇ……」
必死に怒りを抑えようとする颯天。
「組長、ちょっと失礼します」
銀二は颯天を自分に向けさせると、頬を殴った。
「……ってぇーー」
「失礼しました!」
「フッ!!いや、おかげで冷めた!!」
ニコッと笑うと、今度こそドアを開けたのだった。
屋敷に帰ってきた一行━━━━━━━━━
「颯天」
「ん?」
「ごめんね。本当のこと黙ってて……」
「ううん。真実とかどうでもいい。
俺は自分の目で見たモノを信じる。
どんな理由があっても、俺の両親は神龍寺 颯太と律子だ」
「そっか。
本当のお父様とお母様のこと、知りたくないの?
私の知ってることなら、話してあげられるよ?」
「うーん。別に知りたいとは思わねぇ。
たださ!本当の親父に、俺…似てんの?」