禁忌は解禁された
【銀二の想い】
一颯は、思う。
律子の部屋での、銀二の覚悟のようなものはこれだったのかと………
「姫」
銀二は、舘市から目をそらさぬまま一颯に声をかけた。
「一度しかいいません。
聞いてください」
「え?」
「私は、貴女が好きです」
「え………」
「もちろん、貴女が一人の女性としてです。
姉さんが亡くなった、あの時からずっと……貴女を想ってきました。
まぁ、この気持ちに気づいたのはここ最近ですが……(笑)
これからも、私は貴女だけを想ってます」
そして銀二は、一度振り返り一颯に微笑んだ。
「いや!!こんなの、おかしい!!
銀くん、逝かないで!!」
「姫!!
いつも、言ってますよね!?
我々は、組長と姫の盾だと!
ヤクザに、情けなど必要ありません!!!
貴女は、その腹の子を守るためにそこにいる!
大丈夫。すぐに、慣れます!
私のいない日常に………」
「嫌!!もう、決めたの!!
誰も、見送らないって!!
今度連れていくなら、私を………!!」
一颯は颯天の腕を振り払い、駆け出した。
そして銀二の前に、立ちはだかった。
「【おじ様(舘市くん)!!もう、やめて!!】」
「律子………!!!!?」
舘市はその光景に動揺し、引き金をひいた。
何故か、銃口は舘市本人に向いていた。
「おじ様!!!?」
「一颯ーーーー!!!?」
パァァァァァーーーーーン!!!!
また、銃声が響いた。
━━━━━━━
━━━━━━━
「━━━━え……!?い、一颯……??」
舘市に覆い被さる、一颯。
「一颯!!!?」
「「「「姫!!!?」」」」
舘市から剥がすと、腹を守るように抱えた一颯がみぞおちの辺りを撃たれていた。
━━━━━━━すぐに、救急車で運ばれた一颯。
「非常に危ない状態です。
母子共に、覚悟をしてください」
緊迫した面持ちで、医師が言って手術室に入った。
「なんで……!!?
なんで、一颯なんだよ!!?」
向けようのない怒りが、颯天を襲う。
誰もが項垂れ、空気が重くなっていく。
数時間して、一度医師が手術室から出てきた。
「神龍寺さんの、旦那様は?」
「俺」
「奥様は“かなり”危険な状態です。
“万が一”の場合、胎児を諦めていただくことになりますが、ご了承いただけますね?」
「は……?どうゆうことだよ……!?」
「正直、お二人の命を救うことはかなり難しい。
この場合、お母様の命を最優先にする。
そうゆうことです」
残酷な、医師の言葉。
颯天は、あまりのショックで声が出せなくなっていた。
律子の部屋での、銀二の覚悟のようなものはこれだったのかと………
「姫」
銀二は、舘市から目をそらさぬまま一颯に声をかけた。
「一度しかいいません。
聞いてください」
「え?」
「私は、貴女が好きです」
「え………」
「もちろん、貴女が一人の女性としてです。
姉さんが亡くなった、あの時からずっと……貴女を想ってきました。
まぁ、この気持ちに気づいたのはここ最近ですが……(笑)
これからも、私は貴女だけを想ってます」
そして銀二は、一度振り返り一颯に微笑んだ。
「いや!!こんなの、おかしい!!
銀くん、逝かないで!!」
「姫!!
いつも、言ってますよね!?
我々は、組長と姫の盾だと!
ヤクザに、情けなど必要ありません!!!
貴女は、その腹の子を守るためにそこにいる!
大丈夫。すぐに、慣れます!
私のいない日常に………」
「嫌!!もう、決めたの!!
誰も、見送らないって!!
今度連れていくなら、私を………!!」
一颯は颯天の腕を振り払い、駆け出した。
そして銀二の前に、立ちはだかった。
「【おじ様(舘市くん)!!もう、やめて!!】」
「律子………!!!!?」
舘市はその光景に動揺し、引き金をひいた。
何故か、銃口は舘市本人に向いていた。
「おじ様!!!?」
「一颯ーーーー!!!?」
パァァァァァーーーーーン!!!!
また、銃声が響いた。
━━━━━━━
━━━━━━━
「━━━━え……!?い、一颯……??」
舘市に覆い被さる、一颯。
「一颯!!!?」
「「「「姫!!!?」」」」
舘市から剥がすと、腹を守るように抱えた一颯がみぞおちの辺りを撃たれていた。
━━━━━━━すぐに、救急車で運ばれた一颯。
「非常に危ない状態です。
母子共に、覚悟をしてください」
緊迫した面持ちで、医師が言って手術室に入った。
「なんで……!!?
なんで、一颯なんだよ!!?」
向けようのない怒りが、颯天を襲う。
誰もが項垂れ、空気が重くなっていく。
数時間して、一度医師が手術室から出てきた。
「神龍寺さんの、旦那様は?」
「俺」
「奥様は“かなり”危険な状態です。
“万が一”の場合、胎児を諦めていただくことになりますが、ご了承いただけますね?」
「は……?どうゆうことだよ……!?」
「正直、お二人の命を救うことはかなり難しい。
この場合、お母様の命を最優先にする。
そうゆうことです」
残酷な、医師の言葉。
颯天は、あまりのショックで声が出せなくなっていた。