臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
「じゃあね」
私が言って,
「またね~」
と礼夢くんが言う。
私はそんな姿に感謝しながらくすくすと笑い,家へと向かった。
____________________
「みお,遅い。どこにいたの」
揺らぐ澪の声。
あのまま帰らず申し訳ない気持ちになりながらも,何故か直視できない。
「みお」
「礼夢くんと,お茶してた」
「は?」
「礼夢くんと,お茶してた。ごめんね澪,心配掛けて」
「何で,泣いたの?」
すっとんきょうな顔をした澪だったけれど,それよりも,と言った表情で私の顔へ手を伸ばす。
今,私に触れないで欲しい。
何を見て,私がそう思ったのかは分からない。
初めて私の心が澪を拒否した瞬間だった。
私が言って,
「またね~」
と礼夢くんが言う。
私はそんな姿に感謝しながらくすくすと笑い,家へと向かった。
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「みお,遅い。どこにいたの」
揺らぐ澪の声。
あのまま帰らず申し訳ない気持ちになりながらも,何故か直視できない。
「みお」
「礼夢くんと,お茶してた」
「は?」
「礼夢くんと,お茶してた。ごめんね澪,心配掛けて」
「何で,泣いたの?」
すっとんきょうな顔をした澪だったけれど,それよりも,と言った表情で私の顔へ手を伸ばす。
今,私に触れないで欲しい。
何を見て,私がそう思ったのかは分からない。
初めて私の心が澪を拒否した瞬間だった。