臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
「なんかあった? みおちゃん」

「礼夢…くん」



なんで,いっつもいるの。



「澪に,好きだって言われた」

「それで?」

「それだけ,なのに,わたし…にげて,来ちゃって……ふっ,あ…ぅ……なんで,なんで,ふっ……ぅ~…ひっく…う,うぅ~」

「…うん。場所,変えよっか」



礼夢くんはまた,いつかのように私の背中を擦って,私は知らない道を礼夢くんに連れられて歩いた。


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連れていかれた先はお寿司やさん。



「好きなだけ食べて」



と言われるけど,そこまでして貰うわけにもいかない。

私は温かいお茶を受け取って,一先ずそれに口を着けた。

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