臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
「あ,おはよ,澪」

「お,義母さん…!?」



どうしているの…?

水を欲してリビングへ下りた私,がっつり夕方まで寝ていたらしい私は,お腹もペコペコ。

そんな中,玄関から顔を出したお義母さんに驚く。

だってまだ夕方,それも澪すら帰宅しない時間。



「小さな風邪1つずっとひいてなかったんだから,ちょっと心配でね。なにせ,高熱なんてあの時以来だから」

「高熱?」

「ああ,自分では測ってないの。お義母さんが測ったときには38℃越えてたんだから」



嘘…

そんなの知らなかった。

どうにもきついはずだ。

今もまだ,足元がおぼつかない。

ん…?



「あの時って?」



私にそんな記憶はない。

だからこそ衝撃を受けたようなもの。


「ほら,お父さんが亡くなった日。私のところにきて,そのまま倒れちゃったの。相当ショックだったんだろうね」
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