臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
不鮮明だけど何故かとても嫌な夢に,私は辛いと感じる。

私は何かを適当に,きゅっと掴んだ。

私の布団にしては,少しだけさらさらしている気がする。



「な~に,みおちゃん。やけに積極的じゃん」



軽薄そうな声色。

これは,知ってる。



「~って,え!?」



私は勢いをつけてガバッと起き上がった。

そこでかち合う視線。



「なっ! んで!?」

「みおちゃん反応おもろ…くふっ。おっはよ~」

「お,おはよう? え,いつから? なんで?」

「割りとさっきから。澪がそろそろ帰ってきちゃうから起こそうか迷ってたんだよね。起きてくれてありがとう」

「澪がいちゃだめな話があるってこと?」



なんで,私に?

そもそも何で私の部屋に当たり前みたいな顔でいるの。
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