臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
1本1本の指が,私の指の間に挟まっていく。



「ちょ…と?」

「俺,みおちゃんのこと好きになっちゃったんだよね」



ー礼夢くんは握った手をこめかみに当てるように,コテンっと首をかしげた。

そしてにっこりと笑う。

いっやチャラ…!?

や,え,え?!



「え,は…なに言って」



今,私なに言われた?

さらっと,礼夢くんに



「だから,好きなんだよ。みおちゃんが」



そう,聞いた。



「え,なんで?」



意味が分からない。

なんで,どうして,どこが??

突然すぎて,私には疑うことしか出来なかった。

だって,告白って,もっとこう…違うもののはずだ。

少なくとも,今まで私を好きだと言ってくれた人は違った。

もっと真剣で,重たくて,覚悟が伝わるような、




「あははっ何でって,なに? 逆にみおちゃんはなんで澪がすきなの?」

「そりゃあ」



優しくて,かっこよくて
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