臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
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そろそろ体力が切れると言う頃,壁に背を預けしゃがみこむ澪を見つけた。

れ…

上手く言葉が出てこなくて,私はもう一度深呼吸をする。



「澪…!」



今度はちゃんと澪の名前を紡いだ。

ほっと安堵のため息を漏らす。



「みお…?!」



じわじわと広がる澪の目に比例するように,私の心臓はばくばくと鳴る。

息が苦しくて,詰まって。

心臓に爆弾でも抱えているようだ。



「はっはなし,が,あって」



聞いて欲しい。

ただ,それだけの事に言いよどむ。

指先が震えているのが,少し触れている指先から伝わった。

指先から指先へ。

やがて,震えが全身に回っていく。

澪,私,私ね……
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