臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
そろそろ,恥ずかし……



「俺も,みおの彼氏になりたい」



えっ

私はパッと顔を上げる。

じゃあ…


「付き合おう,みお」

「…はい」



喜んで。

流石に背中に手を回すのは憚られて,気持ちを伝えたい一心で,私は右手で澪の服をきゅっと握った。

また澪の抱き締める力が強くなる。



「ぅむ」



そして私のほっぺが潰れた。

色んな感情がごちゃまぜになりながらも,私は幸せな気持ちで,澪に身体を預けた。

澪が私の頬を片手でなぞり,上を向かせる。

澪と視線が交わって,私はその瞳を見ていた。

やがて私をじっと見つめるその瞳が閉ざされ,ゆっくり澪の顔が近づいてくる。

澪……
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